2016-08-18から1日間の記事一覧

今、歴史家は何を学び、何をなすべきや――史学徒のかんがえること③――

前々回、前回と歴史叙述のありかたに関する話を歴史哲学の側面から考察してきた。そして最後に紹介した「歴史の物語り」論から導きだされた、ランケ以来の「素朴実証主義」や歴史法則の実在を前提する「方法的一元論」、政治性・倫理性が先行する唯物史観や…

歴史は繰り返さない――史学徒のかんがえること②――

昨日、述べた通り今日は「歴史はくりかえす」というテーゼの検討を通じて、歴史に法則性を求める「歴史科学者」たちの立場を批判し、「歴史家」の果たすべき役割とは何か、という点について考えていく。 「歴史はくりかえす」とは、どのような意味合いを持つ…